今年最後の調査です
硬質菌の復習をしましょう
フィールドにて
↓左から、ダイダイタケ、サガリハリタケ、ヌメリツバタケモドキ
ダイダイタケはネンドタケに似るが、ネンドタケはもっと毛羽立っており、赤茶色を帯びる。ダイダイタケは成長すると次第に表面が平滑でネンドのように見えてくる。また縁が鮮やかな黄色である(老菌は黄色味が消失していく)
↓左から、ナメコ、同左、不明のLBM
同定台のキノコ
↓不明のLBM(小さい茶色いきのこ)です。
↓左から、カミウロコタケ、ニガクリタケ、ダイダイタケ、同左
カミウロコタケは2カ所で違う個体を採取しましたが、当日同定時に検鏡したところ両方ともカミウロコタケでした。
これまでスミレウロコタケとしていたものは多くがカミウロコタケかもしれません。
↓左から、ヌメリツバタケモドキ、同左、コガネニカワタケ、不明のLBM
旧来の図鑑ではヌメリツバタケモドキはヒダがしわしわに縮れていて、ヌメリツバタケは縮れていないとの解説が掲載されていますが、現在では海外のヌメリツバタケと同種とされていた日本のキノコ(旧ヌメリツバタケ)はヌメリツバタケモドキと同種であると判明しています。
↓左から、ナメコ、同左、ビョウタケ、フユノウスキサラタケ
ナメコのホダ場は完全に朽ちて終焉を告げています。
↓左から、ヒイロタケ、同左、ミイロアミタケ、カワラタケ
↓左から、クジラタケ、ハカワラタケ、ハチノスタケ、同左
↓左から、クロコブタケ、アナタケ、ネンドタケモドキ、アナタケ
↓左から、シロペンキタケ、同左、オオミノコフキタケ、同左
シロペンキタケは表面が平らで微細な孔があるのかとルーペで見るがわからない。樹皮下で発生し、樹皮をめくるとされるので別種かもしれない。
↓左から、ハチノスタケ、クジラタケ、同左、同左
↓左から、ヒイロタケ、ハカワラタケ、同左
ハカワラタケに似て紫色がやや目立つシハイタケは針葉樹に発生する。ハカワラタケは広葉樹。
ハカワラタケに似て白い個体をシロハカワラタケと呼んでいたが、現在は同種と分かりハカワラタケに統一されている。
不明のLBMの特徴記録です。
↓左から、ヒダは上生(付け根は小さく湾生)で柄は繊維状でささくれているところが掠り模様に見える、柄は上下同大で基部は白色、ヒダは幅大きく、熟すと縁部が小さく波打つ、傘表皮は平滑でやや繊維状。
顕微鏡写真
↓左から、傘表皮x100、柄上部(ヒダ部分に近い)のシスチジア?x400、ヒダ縁部x400
↓左から、胞子x400、同左、
採取、観察されたキノコのリスト
種名 | 属名(新/旧) | 科名(新/旧) |
アナタケ | ウスカワタケ属 | アナタケ科 |
アラゲキクラゲ | キクラゲ属 | キクラゲ科 |
ウズタケ | オツネンタケ属 | タバコウロコタケ科 |
オオミノコフキタケ | マンネンタケ属 | タマチョレイタケ科 |
カイガラタケ | カイガラタケ属 | タマチョレイタケ科 |
カミウロコタケ | カミカワタケ属 | マクカワタケ科 |
カワラタケ | シロアミタケ属 | タマチョレイタケ科 |
クジラタケ | シロアミタケ属 | タマチョレイタケ科 |
クロコブタケ | アカコブタケ属 | クロサイワイタケ科 |
コガネニカワタケ | シロキクラゲ属 | シロキクラゲ科 |
サガリハリタケ | アカギンコウヤクタケ属 | フサタケ科 |
シイタケ | シイタケ属 | ツキヨタケ科 |
シロペンキタケ | シロペンキタケ属 | コウヤクタケ科 |
スエヒロタケ | スエヒロタケ属 | スエヒロタケ科 |
ダイダイタケ | タバコウロコタケ属 | タバコウロコタケ科 |
ナメコ | スギタケ属 | モエギタケ科 |
ニガクリタケ | ニガクリタケ属 | モエギタケ科 |
ヌメリツバタケモドキ | ヌメリツバタケ属 | タマバリタケ科 |
ネンドタケモドキ | サビアナタケ属 | タバコウロコタケ科 |
ハカワラタケ | シハイタケ属 | ?科 |
ハチノスタケ | ハチノスタケ属 | タマチョレイタケ科 |
ヒイロタケ | シュタケ属 | タマチョレイタケ科 |
ビョウタケ | ビョウタケ属 | ビョウタケ科 |
ヒラタケ | ヒラタケ属 | ヒラタケ科 |
フユノウスキサラタケ | クロロスプレニウム属 | ハイイロチャワンタケ科 |
同定 中嶋、山本(修)、山本(悠)
写真 中嶋