( 秋のキノコ観察合宿 報告 2003年10月 )



 懐(ふところ)深い県北を攻めた「ひびわれ組」に軍配が挙がったようです。
 彼らが山から授かった褒賞は「マイタケ」と「マスタケ」。

 カサカサと音を立てながら私の居る「ちぎれ組」は、「もしかしたら・・・」とその時予感していたとおり、完全なる敗北を宣言せざるを得ませんでした。
 今年前半の雨に恵まれキノコの多かった山の散策が、今はもう夢・幻のようです。
 ちぎれ組サブリーダーS氏に、ひびわれ組から「マイタケ・マスタケ」というザマミロメールが入ったのは午後の観察も後半。完全に焦って、もう調査どころではありませんでした。

 県西部を攻めた「つぎはぎ組」は、場慣れしたフィールドを着実に押えたのか、美食菌を含むそこそこの成果。同定会にお目見えしなかった個体も各人の籠に数多ありと囁かれています。

 さて、今年の夜の部もM議長を中心に大いに盛り上がりましたが、3次会はことのほか静かに、それでも丑三つ時まで談笑が続きました。
 やはり持ち寄られた数々の品の中でも、手作りの酒の肴が美味しくて、夜のひとときを引き締めてくれたように思います。

 すぐに夜は明けて2日目の安富町へ。
 ここでホームランを打ったのはK田氏。伝説に聞く(ちと大袈裟)モミタケのそれも大きな個体が、氏のリュックの中にころがっているのを覗き込んで、皆叫びの声。
 ひとり絶句したのはS氏。ここでも落胆。これがために今年のここのフィールドを選んだというに採り逃がしたとか。

 ともあれ厳しい条件ものともせず、大物もありの120種ものキノコや会員と会話できた実りある合宿でした。

(記2003.10.6中嶋)

写真撮影中
ブナ林
フチドリツエタケ
マスタケ
食事風景
同定中
キノコ培養キット
観察中
モミタケ