兵庫きのこ研究会

修法ヶ原定点観察会(2009.8.16)

 

これが冬虫夏草ですか?

冬虫夏草をはじめて掘り当ててニッコリの五岳氏

 

 

八月のお盆のせいか、参加者は少数でした。七月の定点に続いて、大竜寺コースです。

朝の雨が上がって、蒸し暑いこと。まず、おおきく目についたのはオオオニテングタケ。きっと、だれかが、採取していると、パス。いつもの彼が、今日は、タマゴタケ、モミタケあるかなと。

道の深い溝が、大量の雨を改めて思わせてました。いつもの斜面にかわいいのが、数々。

折り返し地点を少し上がった所で、冬虫夏草を発見。ギロチンしないように、と声をかけられ、みんな堀に夢中でした。いくつか、ギロチンにかけましたが、思ったより浅いものもありラッキーでした。ツクツクボウシの蛹に出たものでした。

それから、彼が両手に、りっぱなタマゴタケ、アイタケを握って、足元危なげに坂を上がってきました。

赤い彼女、彼を待っていたのでしょうか?

うれしい、出会いですね。

私の今日の、珍しいところでは、ニセシロシメジ、ヒメウグイスイグチ、ススケヤマドリタケ、ミネカゲシメジ、イロガワリフウセンタケ、でした。ありがとう、ございました。次回もよろしく、お願いします。(N澤)

 

 

 

 

2009816

 修法ヶ原観察記録

天候:晴れ 
参加者:13
同定:89

 

和名

属名

科名

1

マツオウジ

マツオウジ属

ヒラタケ科

2

カレバキツネタケ

キツネタケ属

キシメジ科

3

サマツモドキ

サマツモドキ属

キシメジ科

4

コノハシメジ

キシメジ属

キシメジ科

5

ミネアカゲシメジ

キシメジ属

キシメジ科

6

ニセシロシメジ

キシメジ属

キシメジ科

7

ニセアシナガタケ属の一種?

ニセアシナガタケ属?

キシメジ科

8

アマタケ

モリノカレバタケ属

キシメジ科

9

ヒロヒダタケ

ヒロヒダタケ属

キシメジ科

10

ヒメカバイロタケ

ヒメカバイロタケ属

キシメジ科

11

ナラタケモドキ

ナラタケ属

キシメジ科

12

サカズキホウライタケ?

サカズキホウライタケ属?

キシメジ科

13

カバイロツルタケ近縁種

テングタケ属

テングタケ科

14

ヘビキノコモドキ

テングタケ属

テングタケ科

15

タマゴタケ

テングタケ属

テングタケ科

16

コテングタケモドキ

テングタケ属

テングタケ科

17

ツルタケ

テングタケ属

テングタケ科

18

フクロツルタケ

テングタケ属

テングタケ科

19

オオオニテングタケ

テングタケ属

テングタケ科

20

コシロオニタケ

テングタケ属

テングタケ科

21

コトヒラシロテングタケ

テングタケ属

テングタケ科

22

シロオニタケ

テングタケ属

テングタケ科

23

スオウシロオニタケ

テングタケ属

テングタケ科

24

ハイイロオニタケ

テングタケ属

テングタケ科

25

テングタケ属の一種

テングタケ属

テングタケ科

26

アカキツネガサ

シロカラカサタケ属

ハラタケ科

27

ナヨタケ属の一種

ナヨタケ属

ヒトヨタケ科

28

ツチナメコ近縁種

フミヅキタケ属

オキナタケ科

29

ザラツキキトマヤタケ

アセタケ属

フウセンタケ科

30

イロガワリフウセンタケ

フウセンタケ属

フウセンタケ科

31

フウセンタケ属の一種

フウセンタケ属

フウセンタケ科

32

キツムタケ?

チャツムタケ属

フウセンタケ科

33

クリカワヤシャイグチ

ヤシャイグチ属

イグチ科

34

キクバナイグチ

キクバナイグチ属

イグチ科

35

ミヤマベニイグチ

キクバナイグチ属

イグチ科

36

アシナガイグチ

キクバナイグチ属

イグチ科

37

マルミノアヤメイグチ

キクバナイグチ属

イグチ科

38

セイタカイグチ

キクバナイグチ属

イグチ科

39

キヒダタケ

キヒダタケ属

イグチ科

40

キイロイグチ

キイロイグチ属

イグチ科

41

ハナガサイグチ

キイロイグチ属

イグチ科

42

ヒメウグイスイグチ

ヌメリニガイグチ属

イグチ科

43

ヌメリコウジタケ

ヌメリコウジタケ属

イグチ科

44

アワタケ近縁種

イグチ属の一種

イグチ科

45

ススケヤマドリタケ

イグチ属

イグチ科

46

キアミアシイグチ

キアミアシイグチ属

イグチ科

47

ミドリニガイグチ

ニガイグチ属

イグチ科

48

アシボソニガイグチ

ニガイグチ属

イグチ科

49

ブドウニガイグチ

ニガイグチ属

イグチ科

50

オリーブニガイグチ?

ニガイグチ属

イグチ科

51

ニガイグチ属の一種

ニガイグチ属

イグチ科

52

アイバシロハツ

ベニタケ属

ベニタケ科

53

ドクベニタケ

ベニタケ属

ベニタケ科

54

アイタケ

ベニタケ属

ベニタケ科

55

ウコンハツ

ベニタケ属

ベニタケ科

56

ウスムラサキハツ

ベニタケ属

ベニタケ科

57

ムラサキカスリタケ

ベニタケ属

ベニタケ科

58

ウグイスハツ?

ベニタケ属

ベニタケ科

59

ベニタケ属の一種

ベニタケ属

ベニタケ科

60

ツチカブリ

チチタケ属

ベニタケ科

61

モチゲチチタケ

チチタケ属

ベニタケ科

62

クロチチタケ近縁種

チチタケ属

ベニタケ科

63

オレンジアンズタケ(安藤)

アンズタケ属

アンズタケ科

64

アンズタケ属の一種

アンズタケ属

アンズタケ科

65

シロソウメンタケ

シロソウメンタケ属

シロソウメンタケ科

66

フサヒメホウキタケ

フサヒメホウキタケ属

フサヒメホウキタケ科

67

フジウスタケ

ラッパタケ属

ラッパタケ科

68

オガサワラハリヒラタケ

オガサワラハリヒラタケ属

イドタケ科

69

ハナウロコタケ

ハナウロコタケ属

タチウロコタケ科

70

ボタンイボタケ

イボタケ属

イボタケ科

71

コウモリタケ

ニンギョウタケモドキ属

ニンギョウタケモドキ科

72

ウラギンタケ

センベイタケ属

サルノコシカケ科

73

カイガラタケ

カイガラタケ属

サルノコシカケ科

74

ウチワタケ

ツヤウチワタケ属

サルノコシカケ科

75

ウズラタケ

ウスキアナタケ属

サルノコシカケ科

76

アシグロタケ近縁種

タマチョレイタケ属

サルノコシカケ科

77

ヒイロタケ

シュタケ属

サルノコシカケ科

78

カワラタケ

シロアミタケ属

サルノコシカケ科

79

シロハカワラタケ

シハイタケ属

サルノコシカケ科

80

レンガタケ

マツノネクチタケ属

サルノコシカケ科

81

ニッケイタケ

オツネンタケ属

タバコウロコタケ科

82

ワヒダタケ

ワヒダタケ属

タバコウロコタケ科

83

ツチグリ

ツチグリ属

ツチグリ科

84

ヒメツチグリ属の一種

ヒメツチグリ属

ヒメツチグリ科

85

ノウタケ?

ノウタケ属

ホコリタケ科

86

ナナフシテングノメシガイ

テングノメシガイ属

テングノメシガイ科

87

ニセキンカクアカビョウタケ

ディケファロスポラ属

キンカクキン科

88

ツクツクボウシタケ

イサリア属

スチルベラ科

89

クロコブタケ属の一種

クロコブタケ属

クロサイワイタケ科

 

 

 

 

6 ニセシロメジ Tricholoma sp.                           同定/幸徳
 
大竜寺参道のカシ・コナラ林樹下に発生。シロシメジに似ているがヒダが湾生する点で異なる。また、縁シスチジアは見つからない。
 ニセシロシメジ(北陸のきのこ図鑑 No.136)とは同一種と思われるためその名前を採用した。
 ハダイロニガシメジ(日本きのこ図版 No.748)は本種の小型タイプのように思われる

48 アシボソニガイグチ Tylopilus argillaceus Hongo                           同定/幸徳
 柄に多少網目が見られるが、外観的な特徴、胞子の形状が原記載と同じであるため上記のように同定した。

50 オリーブニガイグチ? Tylopilus neofelleus f. olivaceus Har. Takah. ?   同定/幸徳
 ニガイグチモドキに類似しているが、傘がオリーブ色である点と、幼時孔口が白色である点で異なる。高橋春樹氏が記載したオリーブニガイグチは幼時孔口が白色であるため、本種とは同一種の可能性があるが検討を要する。

63 オレンジアンズタケ(安藤) Cantharellus sp.   
 
従来定点観察会にてベニウスタケ Cantharellus cinnabarinus (Schwein.) Schwein.と同定していたキノコ。
 海外のCantharellus cinnabarinusは全体的に赤色で、ヒダも赤色であるが、従来日本でベニウスタケとしていたキノコは成長すると橙色であることと、ヒダが白色であるため別種であることが指摘されている。
 オレンジアンズタケは鳥取大学の安藤洋子氏の仮称である。

86 ナナフシテングノメシガイ Trichoglossum walteri (Berk.) E.J. Durand    同定/中嶋
 現地ではテングノメシガイspと仮同定したキノコ。検鏡の結果、子実層に剛毛があり、七節で8室の胞子、側糸が屈曲している、子嚢先端がアミロイドという特徴からナナフシテングノメシガイと同定した。
 北陸図鑑のナナフシテングノメシガイとは、胞子の両端が尖っている(図鑑では両端が鈍頭)という点でやや異なるが変異の範囲と思われる。

88 ツクツクボウシタケ Isaria sinclairii (Berk.) Lloyd

 大竜寺コースにて約10個体ほど発生が確認された

 

6 ニセシロシメジ

 

7 ニセアシナガタケ属の一種?

25 テングタケ属の一種

 

31 フウセンタケ属の一種

31 フウセンタケ属の一種

 

32 キツムタケ?

 

48 アシボソニガイグチ

 

50 オリーブニガイグチ?

 

62 クロチチタケ近縁種

63 オレンジアンズタケ(安藤)

 

68 オガサワラハリヒラタケ

72 ウラギンタケ

 

84 ヒメツチグリ属の一種

86 ナナフシテングノメシガイ

 

86 ナナフシテングノメシガイの剛毛と側糸

 

86 ナナフシテングノメシガイの胞子

88 ツクツクボウシタケ

 

 

 

文 N

写真 KIMATA、なきのこ、トマトデルマ、買うとく

作成 買うとく