タマゴテングタケモドキ(Amanita longistriata S. Imai)とアカハテングタケ(Amanita rhodophylla Imazeki & Toki)は本郷博士によって同一種であるとされています。
タマゴテングタケモドキ(Amanita longistriata S. Imai)は今井三子氏によって新種として発表されたきのこです。
アカハテングタケ(Amanita rhodophylla Imazeki & Toki)は今関六也氏と土岐晴一氏によって新種として発表されたきのこです。
和名は先名権を優先してタマゴテングタケモドキが広く使われています。
ただ、名前が長い上に特徴を表現していない名前のためアカハテングタケを採用する意見もあります。
両者が別種である可能性があるという見解もあるようで、それで日本菌類誌で調べてみました。
違いを比較してみると
タマゴテングタケモドキ
傘:粘性なし
ヒダ:白色のちやや肉色
胞子:球形~類球形,11-15×10-13μm
アカハテングタケ
傘:粘性あり
ヒダ:淡桃色
胞子:楕円形,10-14×7-10μm
傘・ヒダの違いも気になりますが、一番気になるのは胞子です。
球形か楕円形かの違いは大きな相違点であると思います。
そうすると確かに別種である可能性があります。
なぜ本郷博士はこの両者を同種としたのでしょうか?
この程度の違いは個体変異なのでしょうか?
気になりますね。
家の近くに発生していたヒダが淡紅色を帯びるテングタケを調べてみたところ、胞子の形状はアカハテングタケのほうが近い結果となりました。
もし、両者が別種であるとするなら胞子が楕円形のアカハテングタケのほうが神戸近辺では多いのではないかと推測しています。
ただ、もっとたくさんの個体を調べてみる必要があります。
いずれにせよ個人的にはアカハテングタケの名前を使いたいと考えています。
Written by 買うとく