お盆休みの最終日、何人の参加が有るのかと心配してましたが、参加者は28名と意外にも多く、賑やかな観察会になりました。
天気も近日までの連続した猛暑に比べればしのぎやすく、汗ダラダラにならなかった事は良いことでした。
記録的な猛暑と小雨でキノコの発生が心配されてましたが、観察種も80種を超え、まずまずの内容だったと思います。
個人的には、和田君情報でツクツクホウシタケの大発生を知り、観察会終了後に一人で山に分け入り、大量採取に成功した事は何よりでした(採取した物は中国の友人に漢方薬としてプレゼント予定です)。
また、わたしが捕獲したシマヘビが、ヘビを毛嫌いするオッサン達を尻目に若い女性に大人気で、抱きしめたりポシェットに入れて首からぶら下げるなど、女性の爬虫類好きが目を引いていました。
さて、次月の観察会はどんなキノコに出会い、どんなアクシデントが有るやら乞うご期待です。
お稲荷さんとアカヤマドリさん | |
乾燥にも負けず/アマタケ | 猛暑の中、懸命に成長中!/マツオウジ |
将来有望!こちらも成長中! | 同種なのか?巻いてるのと巻いてないのと/ヒメツチグリ属の一種 |
姿そのままに…/冬虫夏草属(広義)の一種 | こっちも虫から/ツクツクボウシタケ |
そして虫草掘り大会! | 同定台には生きてる虫が/タマムシ |
虫の会ですか?/ノコギリカミキリ | そして虫でいたずらする人 |
ヘビ大好き女子! | 女子にモテモテ |
シマヘビの方もまんざらではなく | 解説は若人から… |
長老まで | 神の教えで本日終了 |
和名 | 属名(新分類/旧分類) | 科名(新分類/旧分類) | |
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1 | マツオウジ | マツオウジ属 | キカイガラタケ科/ヒラタケ科 |
2 | カレバキツネタケ | キツネタケ属 | ヒドナンギウム科/キシメジ科 |
3 | ヒメキシメジ | ヒメキシメジ属 | ?科/キシメジ科 |
4 | ヒメシロウテナタケ | ヒメシロウテナタケ属 | ?科/キシメジ科 |
5 | ヒメカバイロタケ | ヒメカバイロタケ属 | ?科/キシメジ科 |
6 | キチャホウライタケ | ヒメカバイロタケ属 | ?科/キシメジ科 |
7 | アマタケ | モリノカレバタケ属/モリノカレバタケ属 | ツキヨタケ科/キシメジ科 |
8 | サカズキホウライタケ | サカズキホウライタケ属 | ツキヨタケ科/キシメジ科 |
9 | ナラタケモドキ | ナラタケ属 | タマバリタケ科/キシメジ科 |
10 | ホウライタケ属の一種 | ホウライタケ属 | ホウライタケ科/キシメジ科 |
11 | ケナワタケ? | ホウライタケ属 | ホウライタケ科/キシメジ科 |
12 | ワサビタケ | ワサビタケ属 | クヌギタケ科 |
13 | ニカワラッシタケ | ラッシタケ属 | クヌギタケ科/キシメジ科 |
14 | ツルタケ | テングタケ属 | テングタケ科 |
15 | フクロツルタケ | テングタケ属 | テングタケ科 |
16 | ヘビキノコモドキ | テングタケ属 | テングタケ科 |
17 | テングタケ属の一種 | テングタケ属 | テングタケ科 |
18 | ウラベニガサ属の一種 | ウラベニガサ属 | ウラベニガサ科 |
19 | ヒメヒトヨタケ属の一種 | ヒメヒトヨタケ属/ヒトヨタケ属 | ナヨタケ科/ヒトヨタケ科 |
20 | イタチタケ | ナヨタケ属 | ナヨタケ科/ヒトヨタケ科 |
21 | チャツムタケ属の一種 | チャツムタケ属 | モエギタケ科/フウセンタケ科 |
22 | アセタケ属の一種 | アセタケ属 | アセタケ科/フウセンタケ科 |
23 | チャヒラタケ属の一種 | チャヒラタケ属 | アセタケ科 |
24 | ビロードクリイロイグチ | クリイロイグチ属 | クリイロイグチ科/イグチ科 |
25 | Boletellus aurocontextus | キクバナイグチ属 | イグチ科/オニイグチ科 |
26 | アワタケ属の一種 | アワタケ属 | イグチ科 |
27 | オオアワタケ(仮) | イグチ属/アワタケ属 | イグチ科 |
28 | ウラベニイロガワリ節の一種 | イグチ属 | イグチ科 |
29 | ヒメコウジタケ | パルウィキセロコムス属/イグチ属 | イグチ科 |
30 | アケボノアワタケ | アケボノアワタケ属/ニガイグチ属 | イグチ科 |
31 | ニガイグチ属の一種 | ニガイグチ属 | イグチ科 |
32 | ニガイグチ属の一種2 | ニガイグチ属 | イグチ科 |
33 | ニガイグチ属の一種3 | ニガイグチ属 | イグチ科 |
34 | アカヤマドリ | アカヤマドリ属/ヤマイグチ属 | イグチ科 |
35 | アイタケ | ベニタケ属 | ベニタケ科 |
36 | クサハツ | ベニタケ属 | ベニタケ科 |
37 | ケショウハツ | ベニタケ属 | ベニタケ科 |
38 | ニセクロハツ | ベニタケ属 | ベニタケ科 |
39 | ムラサキカスリタケ | ベニタケ属 | ベニタケ科 |
40 | ベニタケ属の一種 | ベニタケ属 | ベニタケ科 |
41 | チチタケ | チチタケ属 | ベニタケ科 |
42 | ヒメシロチチタケ | チチタケ属 | ベニタケ科 |
43 | モチゲチチタケ | チチタケ属 | ベニタケ科 |
44 | オレンジアンズタケ(安藤仮) | アンズタケ属 | アンズタケ科 |
45 | ヒナアンズタケ | アンズタケ属 | アンズタケ科 |
46 | カレエダタケ属の一種 | カレエダタケ属 | カレエダタケ科 |
47 | フサヒメホウキタケ | フサヒメホウキタケ属/クラビコロナ属 | マツカサタケ科/フサヒメホウキタケ科 |
48 | ボタンイボタケ | イボタケ属 | イボタケ科 |
49 | イボタケ属の一種 | イボタケ属 | イボタケ科 |
50 | コウモリタケ | ニンギョウタケモドキ属 | ニンギョウタケモドキ科 |
51 | アミスギタケ | タマチョレイタケ属 | タマチョレイタケ科 |
52 | キアシグロタケ近縁種 | タマチョレイタケ属/オツネンタケモドキ属 | タマチョレイタケ科 |
53 | ウチワタケ | ツヤウチワタケ属 | タマチョレイタケ科/タコウキン科 |
54 | ツヤウチワタケ | ツヤウチワタケ属 | タマチョレイタケ科 |
55 | ヒトクチタケ | ヒトクチタケ属 | タマチョレイタケ科 |
56 | オシロイタケの仲間 | シミタケ属/オシロイタケ属 | タマチョレイタケ科 |
57 | ヒイロタケ | シュタケ属 | タマチョレイタケ科 |
58 | カワラタケ | シロアミタケ属 | タマチョレイタケ科 |
59 | ホウネンタケ | アブンディスポルス属/ロェポルス属 | タマチョレイタケ科 |
60 | コフキサルノコシカケ(広義) | マンネンタケ属 | タマチョレイタケ科/マンネンタケ科 |
61 | シハイタケ | シハイタケ属 | ?科/タマチョレイタケ科 |
62 | シロカイメンタケ | カンバタケ属 | ツガサルノコシカケ科/サルノコシカケ科 |
63 | ツガサルノコシカケ | ツガサルノコシカケ属 | ツガサルノコシカケ科/サルノコシカケ科 |
64 | レンガタケ | マツノネクチタケ属 | ミヤマトンビマイ科/サルノコシカケ科 |
65 | ワヒダタケ | タバコウロコタケ属/ワヒダタケ属 | タバコウロコタケ科 |
66 | ウズタケ | オツネンタケ属 | タバコウロコタケ科 |
67 | ニッケイタケ | オツネンタケ属 | タバコウロコタケ科 |
68 | ネンドタケモドキ | キコブタケ属 | タバコウロコタケ科 |
69 | ヒメオツネンタケ | ヒメカイメンタケ属/オツネンタケ属 | タバコウロコタケ科 |
70 | ツチグリ | ツチグリ属 | ディプロシスティス科/ツチグリ科 |
71 | ノウタケ属の一種 | ノウタケ属 | ハラタケ科/ホコリタケ科 |
72 | ヒメツチグリ属の一種 | ヒメツチグリ属 | ヒメツチグリ科 |
73 | ロウタケ | ロウタケ属 | ロウタケ科/シロキクラゲ科 |
74 | ニセキンカクアカビョウタケ | ディケファロスポラ属 | ルトストロエミア科/キンカクキン科 |
75 | ギベルラ属の一種 | ギルベラ属 | トウチュウカソウ科/スチルベラ科 |
76 | ツクツクボウシタケ | イサリア属 | トウチュウカソウ科/スチルベラ科 |
77 | 冬虫夏草属の一種 | ノムラエア属 | オフィオコルディセプス科/スチルベラ科 |
78 | アワタケヤドリ? | ヒポミケス属 | ニクザキン科/ヒポミケスキン科 |
79 | チャコブタケ | チャコブタケ属 | クロサイワイタケ科 |
※ | Sepedonium chrysospermum? | セペドニウム属 | ヒポミケス科 |
※ | エダナシツノホコリ | ツノホコリ属 | ツノホコリ科 |
※ | キフシススホコリ | ススホコリ亜属 | モジホコリ科 |
※ | クダホコリ | クダホコリ属 | ドロホコリ科 |
※ | マメホコリ | マメホコリ属 | ドロホコリ科 |
※ | モジホコリ属の一種 | モジホコリ属 | モジホコリ科 |
4 ヒメシロウテナタケ Delicatula integrella (Pers.) Fayod文/和田(匠)発光性の有無を確認した。しかし、発光性は認められなかった。 | |||
13 ニカワラッシタケ Favolaschia gelatina Har. Takah. & Degawa文/和田(匠)発光性の有無を確認した。しかし、発光性は認められなかった。 神戸で初記録となった発生地は2012年に消滅した。しかし、2012年から新たな生育地が2箇所確認され、一定の量が発生していた。しかし、今月の8月にそのうち1箇所が消滅した為、絶滅の恐れがあり、厳重注意である。 | |||
25 Boletellus aurocontextus Hirot. Sato文/大前観察会でキクバナイグチと同定されたキノコ。従来、日本でキクバナイグチと同定されていたキノコは狭義のキクバナイグチ(Boletellus emodensis)、Boletellus aurocontextus(新種)、Boletellus areolatus(新種)の3種が混同されていることが今年明らかとなった。本種は傘の肉(亀裂の部分)が黄色〜レモン色を帯びる点で類似種と区別できる。 また、同時に新種記載されたB. areolatusは傘表面がフランネル状〜傘に圧着した薄い鱗片状のパッチにより構成され、柄の上半分が淡色〜淡クリーム色である点で他の2種と肉眼的に区別できる。 <参考文献> Sato H., Hattori T. 2015. New species of Boletellus section Boletellus (Boletaceae, Boletales) from Japan, B. aurocontextus sp. nov. and B. areolatus sp. nov. PLoS ONE 10: e0128184. | |||
29 ヒメコウジタケ Parvixerocomus aokii (Hongo) G. Wu, N.K. Zeng & Zhu L. Yang文/大前本種は従来イグチ属として扱われていたが、近年の分子系統解析の結果に基づき、今年、新属Parvixerocomus属(小型のアワタケ属の意味)が設立された。本属は、小型の子実体、黄色の管孔、青変性のある孔口、卵型〜楕円形、平滑の胞子、epithellioidの傘表皮により他のイグチ科の属と区別できる。本属はヒメコウジタケおよび中国で記載されたParvixerocomus pseudoaokii G. Wu, K. Zhao & Zhu L. Yangの2種で構成され、後者は前者と比較し胞子が短い点で識別できる。 <参考文献> Wu G. et al. 2015. Four new genera of the fungal family Boletaceae. Fungal Diversity, in press. | |||
42 ヒメシロチチタケ Lactifluus uyedae (Singer) Verbeken同定/和田(匠)定点観察会初記録。コケ類が繁栄したスダジイの根元に子実体を形成していた。本種の主な肉眼的特徴は、子実体は微小で類白色、全体は微毛に覆われ、腎臓型、扇形、貝殻型など不整形、傘の直径は約2〜12mm。柄は短く側方につくまたは偏心生、傷を付けると白色の乳液を分泌することである。こうした性質から、チチタケ属ヒメシロチチタケ節に所属することを示唆している。 微小なため発見例は少ないが、シイ−カシ林には普通に生育していると思われる。 <参考文献>
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76 ツクツクボウシタケ Isaria cicadae Miq.文/和田(匠)毎年、一定の量が発生していたが、年々減少し、一昨年は8月と9月に合計2個体しか、発見することができなかった。しかし、昨年は8月だけで20個体と一気に増加し、今年は約40個体発生し、更に増加した。今後の本種の数の増減については、要注目である。 |
ヒメシロウテナタケ |
ニカワラッシタケ |
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ヒメコウジタケ |
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